第4回「Hidaka Player’s Talk」及川和美さん

ツリークライミングジャパンオフィシャルインストラクターをやっている及川和美と言います、よろしくお願いします。

みなさん、ツリークライミングって聞いたことある方、おりますか?結構いらっしゃいますね。実を言いますと本州ではメジャーな木登りのスポーツなんですが、北海道ではまだまだマイナーなんですよね。それで、日高管内でも新冠町で同じチームのメンバーの方が活躍しているんですが、その宣伝も兼ねてどういったものかというのを説明したいと思います。

 

私、自己紹介ですが、生まれは新ひだか町の静内出身です。地元の消防署に勤務してます。趣味はツリークライミング、ダイビング、カヌー、登山、アウトドア関係は全般にやってます。後、少林寺拳法が5段で、今年の4月から道場ですね、新しく引き継いで運営します。一応公務員なんでツリークライミングもボランティアでやってまして、本当は地元でイベントをやって沢山の人に広めていければいいなと思うんですが、どうしてもお金を取って活動するということが出来ませんので、今は新冠のチームを手伝ったり、道内の同じメンバーの方のサポートに入って、後は資格講習の時にはインストラクターなのでそういった活動で今行っています。

その他ボランティア活動で登別のNPO法人フォレスト鉱山のボランティアガイド、小樽自然促進会のボランティアスタッフでツリークライミングと水辺の安全講習、防災教育の担当をしています。少林寺拳法は今説明しましたので。

 

ここからツリークライミングって何でしょうということで、専用の資機材を使って木登りをするという、ちょっと映像薄いですが後ほど説明などに動画の方も見てもらおうと思っていますので。このようなロープとかサドルと言いましてよく登山の方はハーネスという言い方をしているんですが、そういったものを使って木に登るレクリエーションです。

これは木に登って、ハンモックを作って、ツリーボードと言いますが、ここに乗っかって子どもたちが遊んだり、食事をしたりすることも出来ます。

これはツリーボードを使ったキャンプですね。実際に木の上にテントを張って、夜ここで一番左ですね、うちの代表のジョン・ギャスライトですが、夜ここで寝泊まりして、こういったことも出来ます。

 

これは北海道の白銀町ですね、倉本聰さんの富良野自然塾と協賛して冬の木に登ったという映像です。これはニセコ町で左側のやつは同じ木ですけど、木の下から撮った風景ですね、右側は木の上から下を撮った風景になります。同じ木でも撮る位置によってこれだけ違うんですよ。今日ちょうど写真を撮る方もいますんで、是非参考にしてもらえればなと思ってます。

 

次にツリークライミングの体験会から得るもの。頭上からという今までとは違う視点で森を見たり、五感を使い頭上の自然を体感するという、ちょっと言葉で言ってもわからないんですけど、次に子どもから大人、チャレンジャー、私たちツリークライミングジャパンは障がいを持った方のことを障がい者という言い方をしません。一生懸命、障がいを持っていても、障がい者の方も気に登ることは出来ます。チャレンジするということでチャレンジャーという表現を使っています。チャレンジャーの方も同じ木を見上げ、自分の目標を立てて自分の力を登っていく過程で、勇気・自信が湧いてくるとともに、味わったことのない満足感が得られます。

 

自分への限りない挑戦。大人から子どもまで10メートルの木がありました、そうしたら個人個人で登る距離も違います。だけどその人その人によって登る目標っていうのがあるんですね、その目標を達成して終わった後に、よかった、面白かったっていう達成感があります。

特に次に危機管理能力。子どもさんですが、どうしても自然のフィールドなので危険な場所もあります。そういったことも実際その場所に行って、子どもさん達に「どこが危ないですか」とかそういったこともこの体験会から危機管理能力というのも養われていきます。

 

後、自然を大切にする気持ちが育てられる。ツリークライミングの主役は人間だけではありませんので、当然森に住んでいる植物、鳥、昆虫など色んな動植物がいますんで、その動植物をいたわる気持ちや、今日は木に登る時に「今日は一緒に遊んでくださいね」という気持ちで必ず木に触って「よろしくお願いします」という。先程梅内さんが言いました、感謝の気持ちですね、同じことなんですね。感謝することで、幸福感が出るという。頭上から降りてきてもまた「ありがとうございました」と木にお礼を言って、心の中に自然を大切にする心が育っていく。後、落ち葉かけというのがありまして、必ず子どもさんにやらせているのが、使った木ですね、落ち葉を使って木の根の回りに置いていくということで、これが腐葉土となって木の成長、木を傷めないために木の成長に役立つように、そういったことも教えています。

 

 

特に子どもさんですね、ルールを守れる、体験会の中で、「自分のゴミは必ず持ち帰ってくださいね」と言ったら捨てていく子はいないですね、特にボクらが言わなくても自主的にやってくれます。ツリークライミングでやってはいけないことって、勝手に器具に触らない、あるいはどうしても降りてくる時にロープを掴んで降りてくるのですけど、指導者が降ろすまでは自分勝手にさわらないでくださいよと言う。そういった約束事っていうのは必ず守れるようになります。

動植物へのいたわりということで、ボクら子どもの時よく、その辺に草とか木とかあったらポキポキやったりしたのですけど、「そういうことも絶対しないでね」と言ったら、約束は守ってくれますね。後、仲間を助ける。やっぱり個人差がありますので、できない子には自然と見ているうちに、助けて「こうするんだよ」と手助けをするというのも自主的に子どもさんの中で体験会の中で見られます。

 

感謝の気持ちが生まれるということですね。

樹木医指導によるフィールドの整備、うちのツリークライミングジャパンの殆どのメンバーは樹木医の方とか、造園業の方、本州ではこういった方々が主体になっています。すごい樹木医のスペシャリストがいますので、感謝の気持ちを込めて子どもたちにも鍬とかそういうものを持って頂き、根を耕して肥料を蒔いて、使った木を「ありがとうございました」という感謝の気持ちを込めてフィールドの整備を行っています。

 

人の手を加えることで森が再生するというCWニコルのアファンの森というのも、荒れ果てた土地を人が手を加えることによって再生するという。聞いたことがありますかね、そういうのも。人が手を加えることによって森が再生するんだよという、そういったことも環境教育の一環として教えています。

これがフィールドの整備の様子ですね。大人と子どもが一緒になって行っています。これもそうですね。

こういったことで出てくるのは一本の木から木登りをすることで出てくるのは勇気、後、コミュニケーションですね、友達とのコミュニケーション、先程言いました動植物へのいたわり、優しさですね、後、夢、いろんな夢が出てきます。将来「アメリカのジャイアントセコイアに登りたい」とか、いろんな夢が出てきます。

そういったことを子どもたちが木に登ってどういうことをしたいということを終わった後に「ボクも将来木に登る資格取りたい」っていう子どもいますね。

次に歴史ですね。この辺はざっと動画の方もありますので流していきたいんですが、1983年にアメリカのピーター・ジェンキンスという方が、元々樹木医の方が子どもが勝手に木に登ってそれを見て危ないなということで、自分たちが仕事で使っている技術をレクリエーションに変えて一般の人に伝えようということでTCIというのを設立しました。

現在加盟国がアメリカ・カナダ・ドイツ・デンマーク・フィンランド・オーストラリア・ニュージーランド・シンガポール・台湾・韓国・日本が加盟しています。いずれもTCIという認定の団体であります。日本に後2つくらい同じ木に登る団体があるのですが、このTCIという認定団体ではありません。認定を受けているのと受けていないのでは何が違うかといいますと、事故が起きたときですね、事故が起きた時の保障というのがTCIに加盟しているか加盟していないかで保険の扱いも全然違います。

韓国なんかは元々は別の団体だったんですけど、事故が多いということでその団体は認めないという、TCIに加盟してないと韓国では木登りはさせませんよという風に変わっています。

 

日本においてはジョン・ギャスライトという愛知県瀬戸市の定光寺に住んでいる外国人の方ですね、この方が4月29日の昭和の日に、ツリークライミングを設立しました。はじめはスポーツクライミングでありました。この方は農学博士とかコラムニスト、エコロジスト、タレントの肩書を持ち、中部大学の教授、中京女子大学客員教授なども行っています。

主なテレビの出演はNHKの「モリゾーとキッコロ」、「笑っていいとも」の「外人さんいらっしゃい」、トヨタのエスティマのCMなんかに出てるんですけど、ほとんどわからないと思うんですけど、「モリゾーとキッコロ」では結構出てましたね、ジョンさんジョンさんって言う。

 

この外人さんですね。このツリークライミング、実際言いますと世界初のツリーセラピーということで、ツリーセラピーの始まりは軽度の小児麻痺と車の事故の後遺症により車椅子生活をしている彦坂利子さんという方ですね、この方とジョンが本の出版のサイン会で出会いまして、彦坂さんという方が、私も車椅子生活になる前は男の子に負けないくらい木に登ったって言う、私ももう一回木に登って鳥のようになりたいということで、それでジョンに相談したところ、ああ、登れるよということで、軽く言っちゃったらしいようで、ジョンも。軽く言ったのだけどどうしたらいいということで、色々その後試行錯誤したのですが、この彦坂さん、2001年の8月に3年間地道に訓練をして先程言いましたアメリカの80メートルのジャイアントセコイアという木に自力で登りました。

 

その様子もちょっと映像に入っているかもしれませんのでちょっと後ほど。この彦坂さんも現在はツリークライミングジャパンのフィジカルチャレンジャーっていう先ほど言いました障がい者担当の方のアドバイザーとして活躍しています。

 

先ほど説明しました、障がい者のことをTCJではチャレンジャーと呼びますよという。この方の活動は本州ではテレビ放映されました。この活躍が不登校の子どもたちが集まっている学校で、障がいを持っている方が頑張っているのだったらぼくらも木に登って頑張ってみたいっていうことで、こういった子どもたちにも勇気を与えたということを言われています。

 

チャレンジャーの方のクライミング活動が元でレクリエーションクライミングということに発展していきました。元々はスポーツクライミングでしたけど、ちょっと映像が見にくいですけど、この方が彦坂さんという方で、隣りにいる少年ですね、実はこの方もチャレンジャーです。わかりづらいと思うんですけど、左手の4本の指が欠損症ということで生まれつきないんですよね、親指1本だけで彦坂さんの車椅子の補助をしようとして手を引っ張って、こういった優しさも生まれるということですね、子どもながらに。

これがジャイアントセコイアというアメリカの大きな木ですね。この大きい木を彦坂さんは6時間以上かけて登ったということですね。これはジャイアントセコイアの一番上の松ぼっくりですね。実はこの自然の話になるのですけど、面白い話で、これって言うのは山火事が起きないと、この松ぼっくりは一生落ちないんですよ。山火事があった時に燃えて初めて散っていくのですよね。

そういった面白いことも木に登ってて、そういったことも発見できます。

私がツリークライミングと出会ったのは、レスキュー技術の講習会として勘違いして参加してしまったというのが始まりです。目的が全然違ったので資格取得後は全く活動していませんでした。大きな転機が訪れたのは、2011年の8月4日から7日で、函館の大沼でふくしまキッズという福島の子どもたちを呼んで道内でいろんな体験をさせるという、そのイベントに参加しまして、実を言うとそこで函館の養護学校の生徒さんですね、そのサポートをやらしてもらいまして、その時にちょっと大きな転機が訪れました。後は同じ年9月に小樽自然促進会の子どもたちと出会ってですね、そこで初めて自分も職業の能力を初めてイベントで活かしたということで、これが大きな転機になりました。

だけど自分にはフィールドがないので、自分にできることは何かということで全道各地を広報担当として回って、同じく仲間を増やしていこうということで全道ほとんど回りました。行った町村によっては「なんだそれ」って軽くあしらわれたこともたくさんあります。

これが函館の大沼でやったときですね、こちらの左の子も障がいを持っているんですけどこの笑顔ですね。やっぱり喜んでいる笑顔で、こちらのマサキ君っていうのですが、結構重い障がいの子です。この子もまあ実を言うと自力では登れないので、ここのロープをボクが下でわからないように引っ張って、マサキ君が頂上まで登ったらもう終わりだよと降りてきますよね。降りてきたら手とか動かないので全身を使って、こういう風にやるんですね、もう一回登りたいという。もう一回登りたいって言うので順番を待ってということでもう一回登りました。最終的に彼、5回登りましたね。5回、もう何回でも登りたいということで。お母さんも非常にこんな喜んだ顔見たのは本当に久しぶりだと喜んでくれました。

 

実を言うと私、TCJではファイヤーマンという名前がついています。小樽の子どもたちが消防士さんだからということでつけてくれました。当時ツリークライミングジャパンでは、ボクは本当に何も活動をしないで呼ばれても行かない、行ったとしても大した手伝いをしないということでかなり問題児でした。もういつしか「あいつ呼ばないべ」っていう感じになっていました。だけどこの時のボランティアがきっかけで、すごいボランティア精神というのが芽生えてきまして、インストラクター取得後にも全国的にあっちこっち手伝いに行ったことありますんで、ファイヤーマンという名前は知られるようになりました。

ボランティア活動から生まれたものというのが、多くの縁が生まれたということと、その縁が消防人生にたくさんの知識と技術と情報をくれたという。いろんなアウトドアの世界の人が、知り合いになってきましたので、そこから平成26年に消防で水難救助隊というのを作ったのですが、その時の技術と情報というのは民間の方から教えてもらいました。

大抵は行政機関に習いに行くのですけど、一般の民間の方から教えて作っていきました。環境教育、自然体験とか勉強のきっかけとなりました。先程も梅内さんが言った、ストレス発散効果ですね、実を言うと森に入って木とふれあうだけでもなぜかわからないのですけど、ストレス発散効果、こういったものがあります。

俗に森林セラピーとか森林療法というのもこういった部類なのかなと思います。

自分でまさに問題児だったのがここまで人様に協力できる人間になったっていうことは、ある意味これがツリーセラピーなのかなということを実感しました。

 

コラボレーションですね、どういったことと組み合わせできるかということで、野外教育活動、あるいは自然体験、環境教育、防災教育、体力向上、森林療法ですね、具体的に言いますと、先程言いました、小樽自然促進会、王子の森自然学校という王子製紙がやっているイベントですね、そういったことにも野外教育自然体験環境教育でツリークライミングを利用してもらってます。後、防災教育ですね、防災キャンプの中に、レクリエーションとして、セットで入れて一泊二日でキャンプするというのも行っています。

ブナの森自然学校という黒松内町では、ツリークライミングをやった後にハーブ湯で、足湯で体を使った後にリラックスするとかいう、そういったいろんなことにコラボレーションして使ってます。

ここに書いているアウトドア、これら全部アウトドアっていうのですけど、アウトドアっていう本当の意味わかる方、いますかね?日本で言うアウトドアってなりますと、お金儲けのための一つという感覚が今根付いているのですが、実を言うとアウトドア、教室の中でなく外ですね、外で学べることをアウトドアって言うのですね。学校の教室で机に座って勉強するだけでなく、外で学ぶいろんなことですね。こういった内容からいろんなことを自分の人生、社会に出た時に役立つことが学べることを本来はアウトドアといいます。

梅内さんの自然農法、これだって子どもに教えれば立派なアウトドアですよね、教えるという意味では。

今後、道内のメンバーによるツリークライミングの大会、将来的には地元の自分の町でやりたいなというのがあります。ツリーワーカーという木の仕事をする人の技術ですね、北海道にはまだ根付いていないんですよ。本州では根付いているのですが、これも将来的には道内に普及させたいなというのがあります。後、今持っているツリークライミングの技術をレスキュー技術に入れたいなというのも考えています。

これが木の剪定を行ったりするツリーワーカーという仕事ですね。こういった木を切っていくという、こういうのも道内に普及させていきたいなと考えています。

(映像投影)

一応登り方というのはこういう仕組みになっていまして、年齢が高い方から小さな子どもさんまで意外と私には無理だと思う人が結構いるのですが、意外と登れます。後は必ずスタッフが登れるようにサポートしますので、もし本当に地元でボクの方もまだ道具が4つしかないので大勢の人数にはちょっと対応できないのですが、少人数であれば消防署にいますんでご連絡頂ければ協力も致します。後、10人とか大勢の人数になりますと隣町の新冠に同じ仲間がいますんで、あるいは道内の仲間にちょっと紹介してそちらの方で大人数でも対応できますので、何かありましたらご相談の連絡を頂ければご希望に添えるように協力しますので、これからもツリークライミングというのは広めていきたいと思いますのでどうぞ宜しくお願いします。

 

 

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