第1回「Hidaka Player’s Talk」妹尾巨知さん

みなさんこんにちは。

藤沢君の話の話がすごすぎて、ボクただの靴屋の親父なんでですね、今日ボクがこんな格好してるのは、元はスーツで仕事していることもあったんですけど、普段こんな感じで仕事しているので、こんな感じで話させていただきます。

さっき紹介にありました「昔靴屋で靴を売っていた彼が今売っているもの」とは、先月雑誌のスロウに載せていただいて、その記事のコピーを使わせていただいたんですけど、このように書いてくれと言った覚えはないんですけど、多分お客さんはあれぐらいのことは感じてくれるんだなという文章だったんで出したんですけど、まずボクの自己紹介。

ボクは昭和39年新冠町で生まれて今年で53歳、藤沢君みたいに声大きくないし若くないので、途中で息切れして倒れたら困るのでマイクで話しますけど、実は大学を途中でやめて静内ショッピングセンターピュアがオープンする時に帰ってきました。それって聞くとなんとなく大学泣く泣く辞めて帰ってきたんだと思われますけど、実は遊び呆けてほとんど学校行ってなくて潮時なんで帰ってきたというタイミングにピュアオープンが重なって、そのタイミングで家業を継ぎました。

そこはだいたい27、8年あったんですかね、その途中6年ほど実は駒場の今ローソンとかが並んでいる「靴流通センター」「おもちゃのバンバン」「ジーンズカジュアルフロムUSA」のオーナー店をやってました。実は「ダービースタリオンバンバン」売りました。ちょうどダービースタリオンがちょうどやってる時に発売になって全然手に入らなくて、バイヤーに「買ってくれ買ってくれ」って言っても「何でこんなマニアックなもの売れるわけないだろ」と言われたんだけど、「予約がこれだけなんです」って言って入れてもらって最終的には北海道じゅうの余ったダビスタ全部こっち来て全部売れたっていう、ずいぶん牧場関係のお子さんに教育という名のもとにゲームがどんどん売れていったという特異な場所だったんですけど、そんな感じで「おもちゃのバンバン」はクリスマスのときには包装したり、人が足りないときはジーンズショップ行ってジーンズの丈上げしたりとかこの時からピュアの時からそうですけど、休みなかったんですね。

流通センターのときは大晦日まで働いて元旦初売り、そのとは人が来ちゃうしホーキンスだとか流行ってた頃で取り合い。商品が入ってこない、チラシに載っちゃうと。ぼくらが計画してないんで。

お客さんと喧々諤々になっちゃうし何やってたかわかんないような、状態だったんですけど、それが6年ほど。

ピュアの時もそうですけど、その頃ボクは「路面店なんて絶対成り立つわけないだろ」と本気で思ってたんですね、休みないなんて当たり前、休みないのに子ども小さいですし、ほとんど運動会行ったことないんです。お遊戯会とか旅行も行ったこともない。そんなの流通業界にいるんだから当たり前だろとホント信じ切ってたんですね。ところがいろんなことを見ているうちに考え方が変わってきて、なんかちょっと違うなと思っている頃にピュアがいろんな経緯があって平成22年に閉店しました。で、それを機にボクはそれまで路面店なんて成り立たないと思っていた路面店に出たんですね。みゆき通りに移転してフットルースを開業して丸5年。今年で6年目に入りました。

向こうにあるのが当時川田靴店さんがやっててくれて、もうそろそろ辞めるからって言うんで、非常に太っ腹な条件で貸してくれて、今こちらのフットルース、これがうちのお店、店内は右側はほとんど店の状態なしてなかったんですね、だいぶ壁きれいになったんですけど、壁も剥がれて、安く貸す代わりに何もしないからという条件で、ぼくらはお金ないんで全部壁も自分たちで塗り壁買ってきてかみさんと二人で塗って、床磨いてそして棚をくっつけて、ほとんどDIYで作った店なんですけど、こういう形でフットルースという靴屋をやっています。

業務内容は靴その他の関連商品バッグですとかですね、オーダーインソール足に合わせたインソールを作成したり、靴のメンテナンス、靴の修理お手入れなんですけど、実は帰ってきたとき静内は靴屋激戦区でこの界隈10店舗くらいあったんですよ、今ほとんど個人経営のお店ってなくなっちゃって、それに伴って靴修理店もほぼなくなっちゃって、靴の修理どこ持って行ったらいいのという人が非常に多くなっている現状ですね。そんな感じで今やってます。

ボクがはじめたとき実はさっき大学をやめて帰ってきましたって言って、普通今でもそうかもしれないですが、普通跡継ぐときってだいたいメーカーさんや問屋に修行に行って帰ってくるって場合が多いんですけど、ボクは全く何も知らずただ遊んでる大学生がポンと帰ってきちゃって業界入ったんで靴のこと何も知らなかったんですね。そしてこれはまずいなと色々本を読んでいた時に「シューフィッターが書いた靴の本」という本と出会ったんですね。それを見たらシューフィッターってお客さんの足を測って適切なタイプの靴を選んであげるという職種なんですけど、「世の中にそういうのがいるんだ、靴で障害起こるんだ、靴ってそんなに大事なもんなの?」と初めて知って、足と靴の関係に感心を持ってそれからまだ「バンバン」やったり紆余曲折あってですね、今に至っているんですけど、実は足のトラブルってちょっと見にくい画像があったら目を伏せてくださいね。例えば外反母趾、これは中度くらいですね、もっとひどい人はもっとひどくなるんですね。こういう風にトラブルがおきますし、まあ靴だけとは一概に言えないんですけど、これは内反小趾といって小指側の矢印の部分が出っ張って痛くなってくるんですが、次ちょっと気持ち悪いんで気をつけてくださいね。爪がグチュグチュに親指の爪とかよくなります。これは左側は爪の切り方に問題があるんですけど、こんなになっちゃったり巻き爪でラッパ爪と言って爪が巻いちゃったり足ってこういう風にいとも簡単にトラブルが起きちゃうんですね。最近よく言われるのは、例えばこれ5歳の女の子、土踏まずがちょっとできてきて、ところが小学校入るぐらいになった女の子も土踏まずが全く出てこないんだとか、中学生の男の子のしっかりした足だけど12歳になって土踏まずが出来てない子だとか高校になっても出来てこない、大人になっても土踏まずが出来なくて膝や腰を痛めちゃう人がいっぱいいるんです。昔は運動量も多いんで外で遊ぶのが圧倒的に多いので自然と土踏まずができてくるんですけど、今こういうのは圧倒的に多いという中で色々と靴に問題を感じているんですね。そこでさっき言ったうちは靴屋なんですけど、実はボクは事業目的がありまして、それは何かといいますと、「靴難民救済事業」これがフットルースの事業目的なんですね。足と靴を診断したりだとか教えてあげたりだとか、足育活動って最近はやっているんですけど、お子さんの足を健やかに育てましょうという活動と、こういう風に講演したり他のところに呼ばれていってスポーツ指導員とかに靴と足の話をしたりだとか、うちの収益に結びつかないんですけど、うちの事業目的は「靴難民救済事業」なもんで事業目的にあってる。そして実はさっき靴屋さんどんどんなくなったと言いましたけど、靴を手に入れるチャンスってすごく増えてるんですよ。ネットがあったり量販店があったり、だけど依然として靴のトラブル足のトラブルに悩む方が非常に多い。何を履いても足が痛い、合う靴が見つからないというんでまさにそういう人は靴難民じゃないかなというので、ボクは「靴難民救済事業」をやってます。もう一つ最近気づいた事業目的があってそれは「足もとのコンシェルジュ」と言って、実は足や膝あちこち痛いけどどこ行ったらいいかわからないという人が多いんですね。

例えばさっき爪がグチュグチュとした人はですね、あれで「靴痛いんでどうにかなりませんか」って言ってくるんですけど、「これちょっとどうにもならないしお医者さん行ってください」と当然いいます。というと「病院行ってるんです」と。「かかりつけの内科に行ってます」。そうなるとどうなるかというと化膿してるんで抗生物質ばかり与えられるんで治るけどまたぶり返す治るけどまたぶり返す、「じゃあそれ皮膚科いって爪も含めて治してもらってください」とか、例えば、整形外科でレントゲン取ると骨見ると「明らかに外反母趾だ」と言われて「靴屋行け』と言われた来たんですけど、親指の出っ張ってるところ見るとプチっと何かあるんですね、「これ痛いですか」と聞くと「痛い触らないでくれ」「それね、外反母趾は外反母趾なんだけど皮膚科に行ってください」「なんで?」魚の目だったんですね、「魚の目だと思うんで皮膚科に行ってください。」「整形外科でそんなこと言われなかったぞ」「整形外科は骨しか見ないんで皮膚は見ないんで皮膚科行ってください」、後で「どうでしたか」「治ったさ」、そういうケースが有るんです。どこ行っていいかわからないんです、お客さん。お客さんの交通整理をちょっと。ぼくらは治療しないけどそういう情報を流すことはできるんじゃないかなということで、これから地域の介護関係だとか医療関係だとかいろんなところと連携していかなきゃいけないかなと思ってます。

これも一例なんですけど、かかとのこれってよくあるんです。扁平足に伴ってかかとが倒れちゃう、すごく多いですね。足首が痛いとか膝が痛い腰が痛いとなってくるんですけど。整形外科に行ってわからないんです。なんでかって言うと浮かしてレントゲン撮っても骨には異常ないんですよ。ところが立って裸足になって体重かけてもらうと、体重を支えきれなくなってクニャッとなっちゃう。これは整形ではわからないけどあきらかにこういう外反扁平足っていうんですけど、そういう状態なんでインソールとか靴をしっかりしましょうねだとかそういうのだとか、そういうのが結構あるんですね。

そしてまあ今までこうやって色々こうやって靴屋ですよって話してきたんですけど、じゃあなんで地方でこんな店でやっているのかという、お客さんからよく言われます。「もっと都会でやればいいのに」「もったいない何で狭いところでやってん」のと言われるんですけど、実はさっきお話したように路面店なんて成り立たないと思ったし、休みなんて取る必要ないと思っていたんだけど、考え方が変わって、今言ったことちゃんと出来てます。苦しいけども出来てます。やっぱり以前と違って、プライベートもちゃんと大事にしながら、趣味を持ちながら友だちと遊びながらというか、今日オープニングでかけてもらった音楽だとか、今日ビデオとってくれてるおじさんいますけど、みんな音楽仲間で一緒にやってるんでちょっとこれやってビデオ録ってて言うと「いいよいいよ」ってただでやってくれたりとか、地方だとそういう人間関係でいろんなできることってすごく多いんで、やっぱり都会に行くよりも、ここでそういうことやりながらというライフスタイルをボクは選択したんで、もう53、半ばになってきますんで、そろそろそういう形でお客さんに喜ばれる形でできないかなというので今の自店があるのですけど、例えばボク思うんですね、地方だと昔、今も言われます、「商品もっと一杯置いていろんな年代の人に買ってもらえるように品揃えしなきゃダメじゃないか」というのもあるんですけどだけど、それって大型店をただ小さくしたミニチュア版なんで別に面白くもなんともないと思うんですね、ただうちは「そういう品揃えを求めるんだったら向こうに大きい靴屋さんあるんで向こうのほうがいいと思いますよ、うちは足が楽に歩ける靴だけです。それだけなんでそれが欲しかったら寄ってください」という形にしちゃってるんで、だから実際「オシャレなパンプス頂戴だとかビジネスシューズ頂戴」と言われても「ごめんなさいないんです」と言うしかないですね。「なんだ殿様商売じゃないか」「いじめないでください、ボクこんだけしかできないんです」。だけど品揃え絞ってしっかり発信していくと、商圏広がって遠くから足を運んできてくれるんですね。苫小牧だとか浦河様似えりも方面のお客さんもすごく多いです。

昨日一昨日と帯広から来てくれた方もいますし、やはりそういう求めてきてくれる、だけど何でも置いちゃってサンダルも長靴もないけどもサンダルも置いちゃうとに近所にあるお店と同じになっちゃうのでうちはその代わりその分、別なことに集中させてる、という形なんですけど。

例えば、最近コンビニエンスストアの人いたらちょっと申し訳ないです、別に否定するわけじゃないんですけど、ローソンが静内に2店舗できてまた1店舗できるって言うけど、どうですかボク全然ワクワクしないんですね、またできたのか、まだ足運んでもいないし、なんか別にどっか1店舗くらいなくなっても支障ないし、なんか出来ても、それだとか例えば大きな外食チェーンがポーンと出来たとしても全然行く気しない、だけど最近できた吉野通りにスープカレー屋さんができると、なんか面白そうだな、行ってみたいな、だけどやっぱり都会と違って田舎ってなかなかそういうのは成り立たないと思っているけど、ちゃんと価値発信して情報発信するとお客さんって結構理解してくれるんで逆にそういうお店がもうちょっといっぱい増えてきた方がなんか多様性があって田舎的には楽しいかなって言う気がするんですね。イオンが出来て何が出来て量販店があって、あの辺一帯みたいに日本のチェーン店がどんどん出来ている一角って全然面白くないなって。利便性ってちょっと心の豊かさには繋がらないんで、ボクら田舎でやってる人間っていうのはやはり昔はそう思っていました路面店って必要ないって思っていましたけども、やっぱり路面店ってさっき言った人間関係大事にしながらお客さんとウォーキングしてみたり、お客さんとお茶飲んでみたりいろんなことやりながら人間関係の中でなにか商売やっていけたら面白いと思っていますし、実はこれって商売だけじゃなくて最後ですね、ボクは商人の役割は真の「商売人は自分の教えたいこと伝えたいことを広めたいことを教え伝える人である」ということを教えていただいたんですね。ということは教えたいこと伝えたいこと広めたいこと以外はボクが扱う商品じゃないんです。だから足痛くなるけど売れそうだというものはボクは扱わないです。ボクは伝えたくないし広めたくないし。今日ここでこうやっているのはボクは人の話聞きたいなと思うし藤沢君の話聞いてすごく面白いなと思ったし、なんかこういうことを広めたいなと思ったからみんなと協力してこういう場を作って継続していきたいな、ですから商売人であるけど商売人としてじゃなくてですねボクのスタンスとして教えたい伝えたい広めたいことを伝えていくし、それ以外はボクの仕事じゃないんで、それを表現する形がたまたまフットルースという形になっているということで、これってひょっとするとお店だけじゃないんですね、ボクらの青年部時代に色んな町おこしだとか観光だとか一村一品とかいろんなことやってたけどあんまりうまく行ったことってないんですね。よく考えてみるといろんな資源を掘り起こしてどれがお客さんに受けるとかどれがいいかなどれにするよりもね、これと一緒で、なんか見つけた藤沢君のダービースタリオン、リアルダビスタ見つけたそれをガンっと発信していった方が強い発信力に繋がるんじゃないかと感じたんです。あれこれ総花的にあれもあるこれもあるさあお客さんどうぞこれだけ揃えて何が受けるかな、そんなところ誰も来ないですね、店も地域も一緒で多様性人間関係の中で色んな地域づくりですね、ボクらもちょっと関わっていけたらいいかなと思っています。こんな感じでボクの話は終わりなんですけどボクはこんな感じでお店やっていますんでよろしくお願いします。

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